スウェーデン・アカデミーは9日、2025年のノーベル文学賞をハンガリーのクラスナホルカイ・ラースローさん(71)に授与すると発表した。授賞理由は「終末的な恐怖のさなか、説得力と予見性のある作品により、芸術の持つ力を再確認させた」とし ...
「古本屋と読者を結ぶ趣味と実益の雑誌」とうたう月刊誌「日本古書通信」が、今年12月号で終刊となる。1934(昭和9)年の創刊から91年間、通巻1157号だ。
志記 〈一〉 遠い夜明け(高田郁、ハルキ文庫 時代小説文庫) 国宝〈上〉青春篇(吉田修一、朝日文庫) 国宝〈下〉花道篇(吉田修一、朝日文庫) 硝子の塔の殺人(知念実希人、実業之日本社文庫) 木挽町のあだ討ち(永井紗耶子、新潮文庫) ...
刊行後、ラジオのリスナーや仕事仲間が自らの悩みを明かしてくれるようになった。人生のあれこれを「棚卸し」する姿に触れて、「選んできた道を『正解』と思えるきっかけになれたらうれしい」。思いはすでに、誰かのよりどころになっている。 (文・松沢奈々子 写真・岡原功祐)=朝日新聞2025年10月4日掲載 ...
著者の砂川さんは『ブラックボックス』で芥川賞を受賞し、戦争や暴力、組織の不条理を純文学ジャンルで表現してきましたが、今作は直球のエンターテインメント小説。謎が謎を呼ぶ急展開と迫真のアクションシーンに、ページをめくる手が止まりません。
我々を照らすのは過去のみならず、未来でもある。宇宙倫理学を先導する著者の(2)は、未来の宇宙人からみた地球生命の「リンリ」を論じて、私たちの倫理観に再考を迫る。阪神の外国人選手と同名の登場人物が、火星や宇宙探査で活躍するSF話が豊富に挿入され、展開も飽きない。彼らの意見対立の様子から、どのようにお互いの理解のズレを直し、協力的な討論を行うかの具体的な方法がわかりやすく示される。現在進行形のネットの ...
ろう重複障害とは、聴覚障害に加えて知的障害や発達障害などを併せ持つ状態を指します。これは単なる障害の足し算ではなく、個々に異なる複雑な課題状況を生じさせます。そのような「ろう重複障害児」との複雑なコミュニケーションに関して、具体的な ...
エッセイスト・爪切男さんが創作小説に初挑戦した『愛がぼろぼろ』は、毎日父親に殴られ絶望していた小学生の広海が、無職の中年・ゴブリンや風俗嬢の鶴さんと出会い、少しずつ変わっていく物語。爪さんが自身と重なる広海に託した思いとは――。
米国の高校と大学で日本語を学び文科省の英語指導助手として希望赴任先に「京都」と記した「きみ」の派遣先は、「森の京都」と呼ばれるエリアの南丹市だった。 グレゴリー・ケズナジャット 『 鴨川ランナー 』(2021年/講談社)はそんな「きみ」の困惑を描く。日本語を使いたいのに相手は英語で話す。〈きみは相変わらず部外者だ。バーでは見せ物。街頭では観光客〉 ...
秋葉剛史著『形而上学とは何か』(ちくま新書)の書評を、横路佳幸さんにお寄せいただきました。「暗い」、「堅苦しい」、「小難しい」……哲学の「3つのK」を導きの糸に、一筋縄ではいかないこの世界に立ち向かう形而上学の魅力に迫る書評エッセイ ...
10本の短編を収めた作品集。学校や職場などありふれた日常の空間で、さまざまな主人公を通して描かれるのは、どこかなじみきれないこの「世界」への違和感と、そこにふと訪れる小さな心の転機だ。
2021年春、「電線絵画展」と題する美術展が開催された。明治初期から現代まで、多くの画家が絵にした電線と電柱のある風景が並ぶ。その掉尾(ちょうび)を飾ったのが山口晃だった。電柱をモチーフとした作品とともに本作の原画も展示されていたと ...
Some results have been hidden because they may be inaccessible to you
Show inaccessible results